タイに向けた福島県産モモの輸出が始まりました。県やJA全農福島、JAは8日、JA管内の福島・伊達地区産の「あかつき」、「まどか」計1000箱(1箱5㌔)を輸出。県は今年、昨年の21㌧を上回る70㌧の輸出を目指します。
タイへ向けた県産モモの輸出が本格化したのは平成22年から。その後27年まで毎年約1㌧のモモを輸出してきました。県は昨年、コンテナ内部の空気調整が可能で農産物の鮮度を長期間保つことができる「CAコンテナ」を採用したことで、20㌧超の輸出となりました。
現地の販売価格は同コンテナ採用前で2個1800円前後。導入後は船便での輸送が可能になり、航空便輸送から大幅にコストが削減され、2個600円から900円での販売が可能となりました。県の担当者は「昨年現地で行った試食販売では、すぐに売り切れた。今年はさらなる販売拡大につながれば」と期待します。
県やJA全農福島、JAは8日、JA湯野共選場で出発式を開き、関係者ら約20人が出席。菅野孝志組合長は「国外での販売は福島のPRになる。生産者の想いがつまったおいしい桃を多くの方に食べてもらいたい」とあいさつ。モモを積んだトラックの前で関係者らがテープカットを行い、出発を祝いました。
今後は「川中島白桃」や「ゆうぞら」などの品種も輸出され、9月初旬まで続きます。タイに運ばれたモモは現地の百貨店などで販売される予定です。県産モモはシンガポールやマレーシアにも輸出されます。