東北農政局は、最新の技術を活用し生産性向上に取り組む農業者の支援を目指す「スマート農業技術活用促進法」で、当JA花き部会員の合同会社アグリフラワー福島(福島市)が申請していた生産方式革新実施計画を福島県で初めて認定。30日、福島市で認定証の授与式を開きました。花きとしては全国初の認定となります。
授与式では、東北農政局福島県拠点の松井章房地方参事官が代表社員の長澤徹さんに認定証を手渡しました。
長澤さんは「栽培方法の変化に不安もあるが、作業の効率化に向けて尽力していきたい。今回の認定が福島の小菊を知ってもらうきっかけになれば嬉しい」と抱負を述べました。
同社は、安定した夏秋小菊の出荷のため、赤色LED電球を用いた電照栽培の導入や全自動菊選別ロボット結束機の導入などに取り組んでいます。
これまで、需要期である8月のお盆と9月の彼岸の時期に気候の変動や病害虫の発生などにより計画出荷が難しいことや、繁忙期の人手不足や出荷作業の長時間化による出荷ロスの発生が課題となっていました。そこで、電照栽培に切り替えていくことで需要期に合わせて開花を調整することができ、選花ロボットを導入することで作業時間を大幅に削減することが可能となります。
計画は2029年12月まで5年間実施予定。認定を受けたことで、金融や税制において支援を受けることができます。同社は今後、収穫機の導入による一斉収穫の実現や電照栽培の規模拡大を目指していきます。