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200年以上の歴史 黒岩春日神社でどぶろく仕込み始まる

2016.09.27

 福島市黒岩にある春日神社で、200年以上の歴史があるどぶろくの仕込みが19日から始まりました。市内で製造を許されている神社はわずか2か所で、参拝者にどぶろくが振る舞われる同神社の例大祭は別名「どぶろく祭り」と呼ばれています。今年の例大祭では約180ℓのどぶろくが振る舞われる予定で、製造に関わる杜氏は、当日まで撹拌作業を毎日続けます。
 春日神社のどぶろく作りは文化7年に始まりました。地元の米と井戸水を使い、地元農家から選ばれた杜氏が仕込みを行います。戦後からは県内の酒蔵の指導も受けています。同神社の例大祭は、福島市が平成18年に「伝えたいふくしまの祭り100選」の中で「どぶろく祭り」として選定。市内では他に「岡山の水かけ祭り」で有名な鹿島神社でどぶろくの製造が許可されています。
 23日には、同神社の社務所で3回目の仕込み作業を行いました。30㎏の蒸し米と水を、1、2回目の仕込みで作ったどぶろくの「たね」が入った専用の樽に入れて撹拌。この日は発酵により温度が上がりすぎないように、杜氏が1時間ごとに撹拌を行いました。杜氏による撹拌作業は例大祭当日まで1日4回のペースで続けられます。
 杜氏の丹治功さんは「地元では『どぶろくと言えば春日神社』と言われるほど伝統がある。これからも守り続けていきたい」と話していました。

 

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