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全国ナシ研究大会 44年ぶりの福島開催 JAふくしま未来管内で園地視察

2019.07.10

 全国果樹研究連合会などが主催し、福島市で開く「第63回全国ナシ研究大会」の園地視察を10日、当JA管内の2園地で実施しました。同視察では、県外からの参加者約400人が、栽培技術を研修し、生産者同士情報交換をしながら交流を図りました。福島県での大会開催は昭和50年以来44年ぶりとなります。

 視察した圃場は、当JAの福島地区なし専門部会の宍戸薫さん(65)と、石田仁一さん(67)の2園地です。宍戸さんの視察園は100㌃のナシ畑。肥料・農薬の使用低減技術導入でのエコ農産物の生産、施肥により地力・食味の向上を図るなど、環境への配慮や高品質栽培管理に努めています。さらに省農薬栽培で「安全なくだもの」の生産を推進し、消費者へのPRにも力を入れています。

 石田さんの視察園は経営面積135㌃。ジョイント仕立てにより未収益期間を短縮。同技術は福島地域の中でも先駆けて導入されました。また、ナシ・リンゴ・スモモを組み合わせた樹種複合や、新植・改植を機能的に行うことで、効率良く品種構成の整備を行っています。さらに、透過光方式選果機の選果データを基にし、園地環境・栽培管理の改善に努め、高品質生産に取り組んでいます。

 宍戸さんの視察園では、佐藤裕一福島地区営農経済担当部長が進行を務め、数又清市代表理事専務は「近年、気候の変化や生産コストの上昇などで厳しい状況にあるが、だからこそ栽培者、産地が一致団結していこう」とあいさつ。園主の宍戸さんは「新しい技術を取り入れながら、次の世代につなげたい」と話しました。吾妻営農センターの齋藤大史営農指導係が概要を説明後、参加者らは園地内を視察しました。

 明日11日には、研究大会が福島市のパルセいいざかで開かれ、JAそうま地区なし部会の坂下耕一さんが、東日本大震災からの復興の取組などの事例発表をするほか、イオンリテール株式会社が国内外のナシの流通についての記念講演を行います。

 

      

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