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蕎麦で地元の耕作放棄地解消へ 工房「十割・さくら蕎麦」の挑戦

2017.11.06

 当JA福島地区の組合員である福島市上名倉の高橋正幸さん(67)は地元の耕作放棄地解消やブランド作りにつなげようと、昨年から、ソバの6次産業に挑戦しています。福島県オリジナル品種のソバ「会津のかおり」を生産し、自宅に建設した工房「十割・さくら蕎麦」で製粉・手打ち製麺し、インターネットのショッピングサイトで販売。売れ行きも好調で、農地活用への貢献や生蕎麦の安定供給に向けて、5haへ栽培面積拡大を目指します。
 高橋さんは14年前、知人の紹介で蕎麦打ちを始めました。蕎麦を食べた人の「美味しかった」の言葉が喜びや自信につながり、販売を目指すようになりました。「せっかくなら地元で生産した蕎麦粉で蕎麦を打ちたい」と思い、昨年、知人の耕作放棄地1haを借り受けてソバを生産。自宅に工房を構え、挽きたて、打ちたて蕎麦の販売を始めました。
 販売はヤフー・ジャパンや楽天市場などのインターネットサービスを利用しています。無店舗で販売出来る手軽さや、全国各地の消費者に地元の蕎麦をアピール出来るのが魅力です。自分で撮影した写真を多用するなど、サイトのデザインも工夫しています。注文数やレビューで利用者の反応がすぐにわかり、「つゆ無しで食べると蕎麦の甘味と香りが広がりとても美味しい」などの書き込みが高橋さんのやりがいにもつながり、今年は、より多くの蕎麦を販売しようとソバの栽培規模を2haに拡大しました。
 正幸さんは「ソバ栽培だけだと採算が合わないが、加工や販売も手掛けることで運営が成り立つし、楽しみにもつながる。ソバの6次産業を通して、地域農業活性化への一つの道筋を作りたい」と話しました。

 

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