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県内JA初の農福連携

2018.10.16

 当JAの関連会社の農業生産法人みらいアグリサービス㈱は今年から、県内JA初となる農福連携事業に取り組んでいます。伊達市にある就労継続支援B型事業所「工房ひろせ」の利用者にエゴマ生産を委託。JAでは今年の取り組みをきっかけに知的障害者への作業委託への理解が広がれば、地元農家の人手不足解消につながると期待しています。
 同社では昨年から、伊達市内にある約1haの畑でのエゴマ生産による地元の耕作放棄地解消や特産品作りに取り組み始めました。生産したエゴマは、食用油やドレッシングに加工して、JAの直売所などで販売しています。
初年度はJA全農福島から定植機やコンバインを賃借していましたが、今年は、県授産事業振興会の担当者からの提案で農福連携に取り組むことを決めました。
 今回の連携は、障害者の活躍の場の創出以外に、機械作業と比べて収穫のロスが減らせる委託側のメリットが期待できます。手作業は機械に比べて刈り取るときの振動が少なく、実が落ちにくいことから、同社では今年の収穫量は、昨年の1.6倍の約1tに増えると見込んでいます。
 委託するのはエゴマの定植と収穫作業で、定植は7月に実施しました。15日に行った収穫には利用者など8人が参加。工房ひろせの職員が刈払機で刈ったエゴマを、利用者らは雑草などを取り除いて、シートの上に拾い集める作業を行いました。作業スピードや天候を見ながら、作業は一週間程度続く予定です。
 工房ひろせの八巻明美副主任支援員は「利用者にとって仕事があることが喜び。また、屋外での農作業は、成果がわかり易いことやストレスが少ないことが魅力」と話し、JAの関係者は「農産物の主力が果物の当地域では、冬場の剪定枝集めなどの単純作業で農福連携が期待できるのでは」と話しました。

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